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糺の森周辺散歩

下鴨神社のある糺の森あたりへご案内しましょう。
地元ならではの目と足で、下鴨の静かな住宅街の隠れた魅力をご紹介。ひと味違った私的下鴨案内です。

懐かしきかな少年時代

糺の森と下鴨神社

「糺の森」石碑 画像

国史跡「糺の森」石碑。ここは広大な境内の南西隅

鳥居 画像

長い長い表参道を抜けると南口鳥居。
この奧に楼門がある

神紋 画像

下鴨神社は正しくは賀茂御祖(かもみおや)神社といいますが、ふつうの人がこう呼ぶことは京都ではまずないです。神紋は双葉葵。葵祭でおなじみですね。

私的下鴨案内のはじまりは、なんといっても下鴨神社です。下鴨で生まれ育った僕らにとって、神社の森は小学校時代の野球場(当時でも本当は野球は禁じられてたんですが)。軟式の野球ボールですから、森の古い木々を傷めてはたいへん。そこをおとなの目をかいくぐって、小学校の頃は皆で夢中になってました。

ちょうど白熱した頃に、神職のオッチャンが「コラ〜」とやめさせにくる。僕らはそのオッチャンに「ハゲタカ」の称号をさし上げて、「ハゲタカや〜」と誰かが叫ぶと、一目散に散らばる。で「ハゲタカ」の姿が消えたら、再びプレイボール。

昭和50年前後のことですから、世界遺産どころか「糺の森」として国の史跡指定を受ける前の、まだまだのどかな時代でありました。

馬場 画像

表参道と並行してのびる馬場。少年時代の思い出が詰まったあたり

「ラグビー第一蹴の地」の石碑 画像

「ラグビー第一蹴の地」の石碑(1969年建立)。明治43年、慶應義塾ラグビー部に続いて日本で二番目の旧制三高蹴球部がここに生まれたそうで、関西ラグビー発祥の地となっています。広い馬場は昔からスポーツと縁が深かった!

看板 画像

糺の森には東から表参道、広大な馬場、古馬場(車道)と三本の道があります

それにしても、糺の森が21世紀にこうして残っていることは奇跡的といわれるくらいにすごいことだそうです。古くはいまの何十倍もの広さがあって、応仁の乱で焼けるなどして3割程度に縮小し、その後さらに小さくなったそうです。それでも賀茂川と高野川の合流地点、それも京の都の中心部に、平安京以前の原野の面影を伝えるといわれる原生林が1300 年近く残っているのですから。このまちなかにあって、なんと贅沢で豊かな大自然。森に足を踏み入れると、すぅーと心が鎮まり癒されるのがわかります。その古代の森に守られているのが下鴨神社。子どもの頃、この恵まれた環境を自覚することはなかったですが、それでも僕らは知らず知らずのうちに糺の森に引き寄せられていたのかもしれません。野球で森を傷めることがなくて、本当によかったです。

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